「怪我、結構ひどいね……しれーん、ロープ持ってきて!」
「うめほっとけるわけないでしょ!?」
「大丈夫よ、信用しなさい!」
「信用されたいなら自分から落ちるな!!」
「落ちたんじゃないもん、降りたうわっ!!」
うめの足下が崩れ、30センチほど下る。
「うめ!?」
「大丈夫大丈夫」
「なんだ……」
「地面崩れそうなだけだから」
「全然大丈夫じゃないわっ!!」
「だったらロープ持ってきてよ!」
「う……あ!」
思案している間に、下の方から物々しい音が聞こえてくる。狭い石段を器用に昇る、6つ足の機械。その上には2本の金属の腕が生えている。
「お父さん、ジャージ、こっちこっち!!」
紫恋は手招きしつつ上へと昇る。カーキ色の機械が地響きを立ててうめの高さへと来ると、その振動で
「わわっ」
地面が崩れてうめが滑っていく。
『うめ!!』
「パパ!」
満面の笑みを浮かべてパパと呼ぶその顔が、一瞬にして訝しげに変わる。
「ちょっと待ってパパ、それ使うの? つかそれ地面崩れちゃうんだけど」
『大丈夫! ちょっと待ってろよ〜?』
訝しげどころかうめの顔は青ざめていく。本当に娘を助ける気があるのか、まるで新しいおもちゃを試すかのような声音だった。
「うめほっとけるわけないでしょ!?」
「大丈夫よ、信用しなさい!」
「信用されたいなら自分から落ちるな!!」
「落ちたんじゃないもん、降りたうわっ!!」
うめの足下が崩れ、30センチほど下る。
「うめ!?」
「大丈夫大丈夫」
「なんだ……」
「地面崩れそうなだけだから」
「全然大丈夫じゃないわっ!!」
「だったらロープ持ってきてよ!」
「う……あ!」
思案している間に、下の方から物々しい音が聞こえてくる。狭い石段を器用に昇る、6つ足の機械。その上には2本の金属の腕が生えている。
「お父さん、ジャージ、こっちこっち!!」
紫恋は手招きしつつ上へと昇る。カーキ色の機械が地響きを立ててうめの高さへと来ると、その振動で
「わわっ」
地面が崩れてうめが滑っていく。
『うめ!!』
「パパ!」
満面の笑みを浮かべてパパと呼ぶその顔が、一瞬にして訝しげに変わる。
「ちょっと待ってパパ、それ使うの? つかそれ地面崩れちゃうんだけど」
『大丈夫! ちょっと待ってろよ〜?』
訝しげどころかうめの顔は青ざめていく。本当に娘を助ける気があるのか、まるで新しいおもちゃを試すかのような声音だった。