[COLUMN] フォントにこだわる?
 HTML と違い、4コマはグラフィックスです。そのため、クライアントの環境に関係なく、好きなフォントを使用できます。
 フォントは文章の
顔です。フォントが違うと印象が大きく変わります。そのため、フォントにはこだわりたいところです。ですが、ウェブ4コマはウェブ4コマなりの制限があります。これらをまとめてみました。
 
・まずは潰さない
 本文でも書きましたが、ウェブはディスプレイ上で見るものです。そのため、字が小さすぎると潰れてしまいます。少なくとも、紙上のサイズは不可能です。見やすくするためにも、できる限り大きなサイズにしましょう。
 また、フォントによってはそれだけで潰れてしまうものもあります。特太角ゴシックやポップ書体はその典型で、ボールドにするとまったく読めなくなります。バジルのフォント(サンセリフ)も実はギリギリです。読めなければ意味がないので、気を付けてください。
 
・リアルは面倒
 同人誌とコミックス、セリフを読むと「違う」と感じると思います。これは、フォントが違うからです。
 印刷物の文章――コミックスや、雑誌、小説等――は、
仮名は明朝、
漢字はゴシックになっています。つまり、ひとつの文章の中にふたつのフォントが使われているのです。
 ということは、セリフのフォントを「自然に」見せるためには、仮名と漢字を別フォントにする必要があるわけですが……
面倒です。よっぽどこだわらない限りやめた方がいいでしょう。
 
・1キャラ1フォント
 上記の「混植」はあこがれであると同時に、制約でもあります。つまり、ウェブ4コマではその制約にとらわれないということです。
 印刷物では面倒な複数フォントのまぜこぜも、ウェブ4コマなら可能な限り好きにできます。ほとはーのようにキャラ毎にフォントを変えることで「
声の雰囲気」を伝えることができるため、キャラを印象づけたい場合には積極的にしてみましょう。
 
・好き嫌い
 これは僕だけかもしれませんが……フォントの好き嫌いには気を付けましょう。
 僕は中丸ゴシック系がすごく好きで、どのくらい好きかというと、ゲームのフォントを自由に選べる場合には必ず中丸ゴシックにするくらい好きです。普通の人は小説っぽくするために明朝にすると思うのですが……。
 ほとはーの基本フォントがDFP中丸ゴシックなのもそのためです。でもホントはいけないことです。一般的な観点は大事にしましょう。
 
 フォントは声を代弁するものであり、時には絵よりも目立つものです。制限を踏まえて、こだわれるだけこだわってみましょう。