鼻歌を歌いながらうめのママ、はこねが階段を上っていく。階段を上りきると左右にドアが並び、その一番奥のドアを、2回ノックする。
「はい」
「!」
はこねがドアを開けると、ベッドの側に制服姿のシーバリウが立っていた。
「おはようございます、はこねさん」
「おはようございます、王子さん。でも残念」
「?」
「まだ寝てらっしゃるかと思ったのに」
時刻は6時半。登校するにはまだだいぶ時間がある。
「それがなぜ残念なのでしょう」
「だって、起こせないじゃないですか」
「なぜ起こせないと困るのですか?」
「起こせないと楽しくないじゃないですか」
「ってゆーか朝っぱらからふたりボケ漫才はやめて」
はこねの後ろからうめがツッコミを入れる。Tシャツ姿、起きたばかりということは今にも閉じそうな目が語っていた。
「あ、うめ」
「おはようございます、うめさん」
「おはよ。ところで今日はお客さんいないの?」
「いるけど?」
「ダメじゃん……」
他の客に見つからないうちに、とママを引っ張っていくうめ。
「ちょっとなにすんの。あ、王子さん、朝食はいつでもいいですから、下の食堂に来てくださいね」
「はい」
静かに閉まるドア。はこねの言っていることは良くわからなかったけど、歓迎されていることはちゃんと伝わっていた。
「はい」
「!」
はこねがドアを開けると、ベッドの側に制服姿のシーバリウが立っていた。
「おはようございます、はこねさん」
「おはようございます、王子さん。でも残念」
「?」
「まだ寝てらっしゃるかと思ったのに」
時刻は6時半。登校するにはまだだいぶ時間がある。
「それがなぜ残念なのでしょう」
「だって、起こせないじゃないですか」
「なぜ起こせないと困るのですか?」
「起こせないと楽しくないじゃないですか」
「ってゆーか朝っぱらからふたりボケ漫才はやめて」
はこねの後ろからうめがツッコミを入れる。Tシャツ姿、起きたばかりということは今にも閉じそうな目が語っていた。
「あ、うめ」
「おはようございます、うめさん」
「おはよ。ところで今日はお客さんいないの?」
「いるけど?」
「ダメじゃん……」
他の客に見つからないうちに、とママを引っ張っていくうめ。
「ちょっとなにすんの。あ、王子さん、朝食はいつでもいいですから、下の食堂に来てくださいね」
「はい」
静かに閉まるドア。はこねの言っていることは良くわからなかったけど、歓迎されていることはちゃんと伝わっていた。