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Machician - 第6話 祭の夜に (19)
「はい、うめさん」
「ありがとー!!」
 シーバリウからクマの人形をもらって、うめは顔をほころばせる。
ジャージさんもありがとうございます」
 シーバリウジャージにキャラメルを渡す。
「助言しただけよ、実行できるだけの腕があるあんたの方がすごいって」
「ありがとうございます。そういえばお二人はされないんですか?」
 シーバリウ紫恋ジャージを見る。
「私はもういい、おなかいっぱいだから」
「へ? この屋台は食べる屋台ではないですけど……」
「あーそういう意味じゃなくて……」
「というかおなか空いた。今度は食べよ」
「そうですね、うめさん、行きましょうか」
「あ、うん!」
 まずは混み合っている「旅館山田屋・待逢神社支店」へ。
「はい、ローストサーモンの香味サラダ」
「サラダ……屋台に似合わねー」
 次にタコスの屋台へ。
「か、辛!」
「こ、これは……」
「ひー!」
 その辛さを冷ますためにラムネを購入。
「……これ、どうやって飲むんです? ガラス玉が詰まって……」
 さらにその隣の綿飴も。
「こ、これも食べにくいです……口のまわりについて……」
「これは手でちぎって食べるのよ」
「でもそれだと手がべとべとしちゃわない? やっぱかぶりつかなきゃ」
「……屋台って、高度なスキルが要求されるんですね」
 うめが笑う。
「そんな真面目に考えなくていいってー」
「でもそれは言えるかもね。年に数度の特殊な環境、だからこそこの一瞬にみんな愛着が沸くんだから。シーバリウも」
「?」
 振り返るシーバリウに、ジャージが笑みで答える。
「今日のこの瞬間が楽しければ、きっとずっと憶えてて、またこの瞬間を体験したい、いつかそう思う時が来るから」
「…………はい! あ」
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