「明日またここで、HACや警察からの反応についての報告、あと私達だけでできるかどうかといった調査についても報告するから」
「どちらにしろ、当日は避難が必要だろう。母さん、一緒に来てくれるか」
「はい、そういうことは早い方がいいですしね。じゃあ高士ちゃん、お願いね」
「分かった」
「?」
解散となり、神主とむらさきが出て行く。それを見送る高士、となりでハテナマークの紫恋。
「これ、母さんに頼まれたんだけど」
「これ……」
高士がシーバリウに袋を渡す。本屋のビニール袋に入れられていたのは、やはり本だったが、それは、黄ばみ、糸もほつれそうなほどの古文書だった。
「母さんが土倉とか実家の方とかに聞いて、探してきたんだって。今回の件に関係があるかもしれないって」
「…………」
シーバリウはその本を見つめる。……見つめ続ける。
「……すみません、僕にはちょっと……」
「そりゃそうでしょ、古文のレベルじゃね」
ジャージが本を受け取り、ページをたぐる。
「……これならシーバリウにも分かるでしょ」
ページを開くと、その片側に、墨で描かれた絵があった。
それは、石人に見えた。
「これって……」
一緒に見ている紫恋も息を呑む。
「これはかなり期待できる情報かも……」
ジャージは再びページをめくっていき……。
「……ごめん、これ私も分からない」
と、あっさりもさじを投げる。
「そうなんですか?」
「追えなくもないけど、宗教的なことは、この件に関しての……まぁ、魔法みたいなのについての専門用語は分からないもの」
「確かに、そういうことが分からなければ分からないですね……」
「でもさ、これってそういう意味だけじゃないんじゃないかな」
「?」
と、三人が紫恋を見る。
「待逢の家こそが当事者だ、っていう証拠でしょ、これ。……今は謝らないけど」
紫恋は手を、本の上にかざす。
「王子、ジャージ、お願いできる立場じゃないかもしれないけど……お二人のご助力、お願いいたします!」
高士が、ジャージが、シーバリウがうなずき、手をかざす。
「どちらにしろ、当日は避難が必要だろう。母さん、一緒に来てくれるか」
「はい、そういうことは早い方がいいですしね。じゃあ高士ちゃん、お願いね」
「分かった」
「?」
解散となり、神主とむらさきが出て行く。それを見送る高士、となりでハテナマークの紫恋。
「これ、母さんに頼まれたんだけど」
「これ……」
高士がシーバリウに袋を渡す。本屋のビニール袋に入れられていたのは、やはり本だったが、それは、黄ばみ、糸もほつれそうなほどの古文書だった。
「母さんが土倉とか実家の方とかに聞いて、探してきたんだって。今回の件に関係があるかもしれないって」
「…………」
シーバリウはその本を見つめる。……見つめ続ける。
「……すみません、僕にはちょっと……」
「そりゃそうでしょ、古文のレベルじゃね」
ジャージが本を受け取り、ページをたぐる。
「……これならシーバリウにも分かるでしょ」
ページを開くと、その片側に、墨で描かれた絵があった。
それは、石人に見えた。
「これって……」
一緒に見ている紫恋も息を呑む。
「これはかなり期待できる情報かも……」
ジャージは再びページをめくっていき……。
「……ごめん、これ私も分からない」
と、あっさりもさじを投げる。
「そうなんですか?」
「追えなくもないけど、宗教的なことは、この件に関しての……まぁ、魔法みたいなのについての専門用語は分からないもの」
「確かに、そういうことが分からなければ分からないですね……」
「でもさ、これってそういう意味だけじゃないんじゃないかな」
「?」
と、三人が紫恋を見る。
「待逢の家こそが当事者だ、っていう証拠でしょ、これ。……今は謝らないけど」
紫恋は手を、本の上にかざす。
「王子、ジャージ、お願いできる立場じゃないかもしれないけど……お二人のご助力、お願いいたします!」
高士が、ジャージが、シーバリウがうなずき、手をかざす。