符号がないこと。
整数型の前に付けることで、整数型を符号なしにすることのできる予約語……ではない。
　
Javaには存在しない予約語。
C++言語には存在する予約語。
C++言語では、int等の整数型の前に付けることで、「符号なし整数値」として格納することができるようになる。
符号を持たないため、マイナスの値は格納できなくなるが、符号に使用している1ビットを数値表現に使用できるため、より大きな値を格納できるようになる。
C++言語のlong（注：C++言語のlongは4バイトであり、Javaのintに当たる）であれば、-2147483648～2147483647までの範囲となるのが、unsigned longであれば、符号に使用されている1ビットを数値表現に使用できるため、0～4294967295と、倍の数値を表現することができる。
そのため、マイナスの値を格納せず、その分大きな値を格納したい場合に使用されてきた。
　
Javaには「unsigned」という予約語は存在しないし、また、同等の機能もない。
charを除く整数型は全て符号を持ち、charは符号を持たない。これを変更する方法はない。
これは、元々この符号のありなしによる処理が分かりづらく、しばしばバグの原因であり、また、こういったビット操作をJavaでは嫌う傾向にあるためである。
代替として、Javaのlongは8バイトサイズであり、またBigDecimalクラスもあるため、大きな値を使用したい場合にはlongもしくはBigDecimalクラスを使用するのがいいだろう。

// Sample.java
public class Sample
{
    public static void main( String[] args )
    {
        // unsignedは予約語として存在しません。
        // unsigned int i = 100;
        // コンパイルエラー：
        // キーワード "int" に構文エラーがあります。正しくは "=", "*=", "/=", "%=", "+=", "-=", "<<=", ">>=", ">>>=", "&=", "^=", "|=", "++", "--" です。

        // 予約語ではないので変数名として使用することも
        // できます。勧めませんが。
        int unsigned = -100;
        System.out.println( unsigned );
        // -100
    }
}