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風雅、舞い - 第一章 予言と運命 (14)
 そのあと、当然のことと当然でないことがあった。
 当然のことは、学校が当分の間休講になったこと。あれだけがたがたになったんだから、当然と言えば当然。
 当然でないことは、そのことが全くニュースにはならなかったこと。前に前例があるから、そういう意味では当然なのかも。
 あと、母さんがまた山に帰っていった。もう少しゆっくりしていればいいのに。確かに今の変な状況を考えれば、あんまり長い時間離れるのはまずいんだろうけど。それにしても、兄さんが買ってきた大きなおみやげ、なんだったんだろう。
 母さんから聞かされた話、今でもあまり実感がない。まだ1年くらい先の話だし、それが、あの少年や犬とどういう風に関係するのか、想像も付かないし。でも、母さんはまじめに考えているみたいで、あいつにぺこぺこしてあたしの護衛なんて頼んじゃって……。
 「朴さん」は家の近くで部屋借りて住んでる。家に下宿なんかさせたくなかったから良かったかな? ま、役に立つヤツだけど、いきなりいもしない人と話し出すし。ちょっと着いてけないわよ。
 あしたからまたプレハブで授業が始まる。午前中だけだけど、どんな顔していけばいいのかな……もう少し休みたかったな。
 これからどうなっちゃうのかな……。
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