「確かに全員で戦えば撃退の可能性は上がる。だが、こいつらはここの力が目当てなんだ。関係ない人間を巻き込みたくない」
「関係なくもないと思うがの」
白葉の言葉に穂香は目を伏せる。
「この村の問題じゃ。村を護るためであれば手を貸してくれるだろう」
「それはそうだけど……」
「みんなに訊いて、意見を聞いたら?」
「そうだな、望む人間だけ残ってもらえば、半分くらいにはなるだろ」
「それでは数が少なすぎる。村全体で迎え打つべきだ」
四人が相談しあうのを見て、白葉は言う。
「鷹人、おまえが決めろ」
「え!?」
反論したのは穂香だった。
「ここは私の意見を」
「おまえは案を述べることが役割。鷹人はそれを聞き実行するのが役割」
「くっ……」
「鷹人、決めるんだ」
「……」
鷹人は目を逸らす。勝つためであれば、村人総出で反撃するしかない。でも、それでも勝てるとは限らない上に、死傷者も出る。まず先に逃がし、自分たちがしんがりとなり、この泉を放棄すれば……。
「どうした。早く決めんか」
「……泉を」
「ここは死守する。それは変えられん」
「!!」
分かってはいた。だが改めて聴いて、鷹人は唇を噛む。穂香は、そんな鷹人をじっと見つめるしかできなかった。
ふたりは、違った。
「関係なくもないと思うがの」
白葉の言葉に穂香は目を伏せる。
「この村の問題じゃ。村を護るためであれば手を貸してくれるだろう」
「それはそうだけど……」
「みんなに訊いて、意見を聞いたら?」
「そうだな、望む人間だけ残ってもらえば、半分くらいにはなるだろ」
「それでは数が少なすぎる。村全体で迎え打つべきだ」
四人が相談しあうのを見て、白葉は言う。
「鷹人、おまえが決めろ」
「え!?」
反論したのは穂香だった。
「ここは私の意見を」
「おまえは案を述べることが役割。鷹人はそれを聞き実行するのが役割」
「くっ……」
「鷹人、決めるんだ」
「……」
鷹人は目を逸らす。勝つためであれば、村人総出で反撃するしかない。でも、それでも勝てるとは限らない上に、死傷者も出る。まず先に逃がし、自分たちがしんがりとなり、この泉を放棄すれば……。
「どうした。早く決めんか」
「……泉を」
「ここは死守する。それは変えられん」
「!!」
分かってはいた。だが改めて聴いて、鷹人は唇を噛む。穂香は、そんな鷹人をじっと見つめるしかできなかった。
ふたりは、違った。