紺色の浴衣を着たリシュネを間近で見て、舞はその頬をつついた。上気して赤らんだ頬は、音を立てそうなほど柔らかくたわんだ。
「?」
リシュネが振り向き、湯気が揺らめく。潤んだ肌と瞳、端正な顔立ち、艶のある金髪、女性の舞から見ても、リシュネはきれいだと思えてしまう。
「あ、ううん……そう、前に、病院でさ、剣で腕を切ったじゃない、あのとき、リシュネの肌って硬いのかなって思って」
「……それを確かめるために一緒に入ろうとしてたの?」
リシュネはジト目で舞を睨む。舞は最後の最後まで入りたいと主張していたが、残念、小さな風呂にふたり入ることは物理的に不可能だった。
「別にそれだけっていうわけじゃないけど」
「ふぅん……私の体は、自由に硬質化できるから」
先ほどつついた箇所を、リシュネが指し示す。舞が再び触れれば、それは金属のように
「硬い……」
色もわずかに変色し、白みがかっている。かといって本当に金属のような無機質さを見せているわけではなく、
「爪、みたい」
「もっと硬い」
「うん、わかってる」
昼のことを思い出す。あの高さから裸足で地面に降りても全く傷つかない。
私とは、違う。
「こんなこと言ったら怒るかもしれないけど」
「?」
「APって、便利だよね」
……。
無神経なのか、そうではないのか。
「舞って……」
面白い、不思議、少し違う、ううん、そうじゃなくて……そう。
「舞って、変」
「う”っ」
「?」
リシュネが振り向き、湯気が揺らめく。潤んだ肌と瞳、端正な顔立ち、艶のある金髪、女性の舞から見ても、リシュネはきれいだと思えてしまう。
「あ、ううん……そう、前に、病院でさ、剣で腕を切ったじゃない、あのとき、リシュネの肌って硬いのかなって思って」
「……それを確かめるために一緒に入ろうとしてたの?」
リシュネはジト目で舞を睨む。舞は最後の最後まで入りたいと主張していたが、残念、小さな風呂にふたり入ることは物理的に不可能だった。
「別にそれだけっていうわけじゃないけど」
「ふぅん……私の体は、自由に硬質化できるから」
先ほどつついた箇所を、リシュネが指し示す。舞が再び触れれば、それは金属のように
「硬い……」
色もわずかに変色し、白みがかっている。かといって本当に金属のような無機質さを見せているわけではなく、
「爪、みたい」
「もっと硬い」
「うん、わかってる」
昼のことを思い出す。あの高さから裸足で地面に降りても全く傷つかない。
私とは、違う。
「こんなこと言ったら怒るかもしれないけど」
「?」
「APって、便利だよね」
……。
無神経なのか、そうではないのか。
「舞って……」
面白い、不思議、少し違う、ううん、そうじゃなくて……そう。
「舞って、変」
「う”っ」