「で……それだけ色々なことを知ってるんだから、左さんが泉のことを知っていてもおかしくない、ってこと?」
「そう。問題は……」
ふぅ、とため息をつく。
「知っていても、教えてくれない、ってこと」
「……なんかむかつくな、それ」
「掌で弄ばれているっていうか」
「そんなこと前からわかってる。私達は……この先ずっと、洋一の掌の上にいることになる」
「リシュネ……」
別にそんなかわいそうなものを見るような目で見ないで。私は別に気にしてないから。それに……。
「掌の上にいることを自覚している方が、そこから飛び出しやすいと思うけど?」
にこっ、とリシュネは笑んでみせた。
「……」
つられて、舞も笑みを見せた。
「ただ、洋一も頑固な方じゃないから、もう少し粘るつもり」
「教えてもらえるかもしれない、ってこと?」
頷いて、
「だから……舞もうちに来て、説得してみない?」
「ん……半月待って」
舞はほぼ即答した。
「9月?」
「私、ここでもう少しがんばって、龍脈のこともう少し解るようになりたいから。その方があとで探すときにも楽だろうし」
この半月がんばってきたんだから、もう少しがんばりたい。赤葉様から教われるだけの分は教わっておきたかった。
「……その前に、一度碧き泉に戻った方がよいな」
「え?」
赤葉は少々あきれていた。
「9月……学校はどうする気だ?」
「あ」
本当に忘れていた、そんな感じの声を出した。
「そう。問題は……」
ふぅ、とため息をつく。
「知っていても、教えてくれない、ってこと」
「……なんかむかつくな、それ」
「掌で弄ばれているっていうか」
「そんなこと前からわかってる。私達は……この先ずっと、洋一の掌の上にいることになる」
「リシュネ……」
別にそんなかわいそうなものを見るような目で見ないで。私は別に気にしてないから。それに……。
「掌の上にいることを自覚している方が、そこから飛び出しやすいと思うけど?」
にこっ、とリシュネは笑んでみせた。
「……」
つられて、舞も笑みを見せた。
「ただ、洋一も頑固な方じゃないから、もう少し粘るつもり」
「教えてもらえるかもしれない、ってこと?」
頷いて、
「だから……舞もうちに来て、説得してみない?」
「ん……半月待って」
舞はほぼ即答した。
「9月?」
「私、ここでもう少しがんばって、龍脈のこともう少し解るようになりたいから。その方があとで探すときにも楽だろうし」
この半月がんばってきたんだから、もう少しがんばりたい。赤葉様から教われるだけの分は教わっておきたかった。
「……その前に、一度碧き泉に戻った方がよいな」
「え?」
赤葉は少々あきれていた。
「9月……学校はどうする気だ?」
「あ」
本当に忘れていた、そんな感じの声を出した。