「そういえば」
4人は舞の部屋に集まっていた。
「お父さんとお兄ちゃんはどうするの?」
「仕事も大学もあるから家にいるって。私も時々向こうに行くから」
「時々?」
「時々くらいでいいでしょ。私としては、ここで調べてみたいこともあるし」
それに……まだ、あの家は自分の家ではない気がした。
「恭子と木村君はどうする? ここから学校行く? 家に戻る?」
「うーん……」
現実的に、親を説得してここに居続けることは不可能だ、と思う。
でも。
今ここで離れたら、これから先、もう舞には会えない気がした。
「舞さんは学校どうするの?」
俊雄の問いにも。
「行かないつもりだけど」
「……この子は……」
「さっきいた三井さんって人が勉強教えてくれるっていうし。キョージュらしいよ」
「そういう問題じゃないでしょ。出席日数とか」
「もう何ヶ月も前になるけど」
まだ、あのときの吠え声がよみがえる。
「学校にいたときに襲われたこと、あったじゃない」
「あ……」
何発も水槍を放った。
ただひたすら駆けた。
「ああいうの、もうやなんだ」
今にも泣きそうな笑顔。
「ホントはね、ふたりにも、お母さんにも、お父さんもお兄ちゃんも、朱き泉の人たちも、みんなみんなここにかくまって欲しい……怖いの、本当に……」
その手は、震えていた。
4人は舞の部屋に集まっていた。
「お父さんとお兄ちゃんはどうするの?」
「仕事も大学もあるから家にいるって。私も時々向こうに行くから」
「時々?」
「時々くらいでいいでしょ。私としては、ここで調べてみたいこともあるし」
それに……まだ、あの家は自分の家ではない気がした。
「恭子と木村君はどうする? ここから学校行く? 家に戻る?」
「うーん……」
現実的に、親を説得してここに居続けることは不可能だ、と思う。
でも。
今ここで離れたら、これから先、もう舞には会えない気がした。
「舞さんは学校どうするの?」
俊雄の問いにも。
「行かないつもりだけど」
「……この子は……」
「さっきいた三井さんって人が勉強教えてくれるっていうし。キョージュらしいよ」
「そういう問題じゃないでしょ。出席日数とか」
「もう何ヶ月も前になるけど」
まだ、あのときの吠え声がよみがえる。
「学校にいたときに襲われたこと、あったじゃない」
「あ……」
何発も水槍を放った。
ただひたすら駆けた。
「ああいうの、もうやなんだ」
今にも泣きそうな笑顔。
「ホントはね、ふたりにも、お母さんにも、お父さんもお兄ちゃんも、朱き泉の人たちも、みんなみんなここにかくまって欲しい……怖いの、本当に……」
その手は、震えていた。