第4試合:朴雅樹vs結白舞。
「これが実質的な決勝戦ね……」
舞は、拳を掌に打ち付けて、自らを奮い立たせる。
昨日言った事は、本心。
でも。
全力は、出す!
ホーンが鳴る。
同時に。
浮き上がるような音と共に、周囲の木が、一斉に燃える。
「……やるっ!」
熱さのせいか、汗が噴き出す。
「でもね」
舞は不敵に笑む。
「火は水で消せるし」
両手を前で組み、
「分解すれば、酸素も作れて呼吸は確保、そして」
上に上げ、
「水素の爆発で吹き消すこともできる!」
振り降ろす!
……。
……何も、起こらない。
「……嘘……」
そう、言うしかなかった。
水蒸気が、ない。
舞の周りに、水気が、なかった。
あり得ない。
「……ここは私のテリトリーなのよ……そこに立ち入って、火で飛ばした……?」
突然火が強くなり、トカゲの舌のように肌を舐める。
「ヒッ……」
肌が、焦げる。
「……」
私、死ぬ?
う、ううん、そんなことないよね、雅樹だって手加減してくれるだろうし、勝敗も決しただろうし……。
だが、火は、止まない。
上下左右、見回せば、自分は炎の檻に、囲われていた。
「これが実質的な決勝戦ね……」
舞は、拳を掌に打ち付けて、自らを奮い立たせる。
昨日言った事は、本心。
でも。
全力は、出す!
ホーンが鳴る。
同時に。
浮き上がるような音と共に、周囲の木が、一斉に燃える。
「……やるっ!」
熱さのせいか、汗が噴き出す。
「でもね」
舞は不敵に笑む。
「火は水で消せるし」
両手を前で組み、
「分解すれば、酸素も作れて呼吸は確保、そして」
上に上げ、
「水素の爆発で吹き消すこともできる!」
振り降ろす!
……。
……何も、起こらない。
「……嘘……」
そう、言うしかなかった。
水蒸気が、ない。
舞の周りに、水気が、なかった。
あり得ない。
「……ここは私のテリトリーなのよ……そこに立ち入って、火で飛ばした……?」
突然火が強くなり、トカゲの舌のように肌を舐める。
「ヒッ……」
肌が、焦げる。
「……」
私、死ぬ?
う、ううん、そんなことないよね、雅樹だって手加減してくれるだろうし、勝敗も決しただろうし……。
だが、火は、止まない。
上下左右、見回せば、自分は炎の檻に、囲われていた。