「……ふぅん」
頬を涙が流れる。
「知らなかった、私の知ってる雅樹が……そんな情けないヤツだなんて」
「今さら知ったのかよ」
「そうだよ? だって、雅樹はいつだってあたしの前にいた。いつだって上にいた。いつだって守ってくれた。いつだって強かった!」
「そんな奴のことは忘れろ」
「じゃああれは嘘だったっていうの!? あの優しかった雅樹は……」
化け物から何度となく私を守ってくれた。
血みどろになりながら、私の楯となった。
戦い方を何度も教えてくれた。
つっけんどんに見えて、とても優しかった。
「そりゃ、逃げたい時もあるだろうし、弱音吐きたい時もあるだろうから、なら……今みたいにそうさせてあげる、でも!」
舞は一歩踏み出す。
「絶対に、死なせたりしない。私が絶対に死なせない」
「俺の事だ、俺の自由だろ」
「違う! あんただけの事じゃない、私だっているし、穂香さんだって」
「穂香のことは関係ない!」
「じゃああたしは!? あたしは、あたしじゃ駄目なの!?」
「そういうことじゃない、そういう問題じゃないんだ」
「そういう問題だもん。私に魅力がないから、私と一緒にいたいって思えないから、死ぬなんて言えるんでしょ!?」
「おまえ、何言って」
「雅樹、あんたのこと木に縛り付けてでも」
舞の手に、水の刀が現れる。
「死なせない」
頬を涙が流れる。
「知らなかった、私の知ってる雅樹が……そんな情けないヤツだなんて」
「今さら知ったのかよ」
「そうだよ? だって、雅樹はいつだってあたしの前にいた。いつだって上にいた。いつだって守ってくれた。いつだって強かった!」
「そんな奴のことは忘れろ」
「じゃああれは嘘だったっていうの!? あの優しかった雅樹は……」
化け物から何度となく私を守ってくれた。
血みどろになりながら、私の楯となった。
戦い方を何度も教えてくれた。
つっけんどんに見えて、とても優しかった。
「そりゃ、逃げたい時もあるだろうし、弱音吐きたい時もあるだろうから、なら……今みたいにそうさせてあげる、でも!」
舞は一歩踏み出す。
「絶対に、死なせたりしない。私が絶対に死なせない」
「俺の事だ、俺の自由だろ」
「違う! あんただけの事じゃない、私だっているし、穂香さんだって」
「穂香のことは関係ない!」
「じゃああたしは!? あたしは、あたしじゃ駄目なの!?」
「そういうことじゃない、そういう問題じゃないんだ」
「そういう問題だもん。私に魅力がないから、私と一緒にいたいって思えないから、死ぬなんて言えるんでしょ!?」
「おまえ、何言って」
「雅樹、あんたのこと木に縛り付けてでも」
舞の手に、水の刀が現れる。
「死なせない」