『ふぅ……どうでしたか?』
「ちゃんと記録したから。照合は戻んないとできないけど。でも、照合する必要はなさそうだけどね」
「? どういことだ?」
「ゴナツっていうのは向こうの神様のひとりだから、その力が使えるのは向こうの人って証拠」
「なるほど」
「じゃ、私たちもやりましょ」
『……よく考えたら、そちらはする必要ないのではありませんか?』
「何言ってるの! 言っとくけど負けないからね!!」
『へ?』
筒の中の手を傾けると、装甲多脚の左手がシーバリウへと向けられる。モニター越しのシーバリウが思わず仰け反っている。
「こいつだってちゃんと魔法が使えるんだから、本場の魔法使いなんかに負けないってところ見せてあげる!! 錦さん、 fix01 の氷結魔法11.mdl っていうファイル開いて」
「んなのないぞ、凍結魔法17.mdl ならあるが」
「それでいいや」
「いいのかー??」
訝しげつつもダブルクリックする。
「環境解析開始、ファイル a.log に保存、パラメーター設定、読み込み a.log 」
音声認識で錦のモニターのひとつとジャージのゴーグルの中の画面が動いていく。
「純粋魔法組立開始、軌道投影図確認、はい始めるからみんな離れて!」
装甲多脚を囲む接近警戒線が広がり、シーバリウは警告音から逃げるように距離を取る。
「エルメティアナス散布、ステッキを開始位置へ」
装甲多脚の噴出口から空気が吹き出す。
『これは……なるほど、エーテルの濃度をこれで調節しているんですね……』
右腕が持つ金属の棒、よく見るとその先に違う色の石が取り付けられたステッキが持ち上がる。
「録音開始、玄武の力を威として、バケツの水を凍らせよ! 録音終了、コロナの水、噴出及び着火!」
先ほどとは別の噴出口から霧が吹き出し、そしてそれが瞬く。モニターに映し出された図と同様の軌跡が空間に描かれる。
動き出す右腕。
巨大なステッキが『Л戒⇔Y序絛』その光を追って『粤←仝俊騰妛』勢いよく振り回される 『玄武の力を威として、バケツの水を凍らせよ!』
ピシッ!
バケツの中の水が、音を立てて凍った。
「ちゃんと記録したから。照合は戻んないとできないけど。でも、照合する必要はなさそうだけどね」
「? どういことだ?」
「ゴナツっていうのは向こうの神様のひとりだから、その力が使えるのは向こうの人って証拠」
「なるほど」
「じゃ、私たちもやりましょ」
『……よく考えたら、そちらはする必要ないのではありませんか?』
「何言ってるの! 言っとくけど負けないからね!!」
『へ?』
筒の中の手を傾けると、装甲多脚の左手がシーバリウへと向けられる。モニター越しのシーバリウが思わず仰け反っている。
「こいつだってちゃんと魔法が使えるんだから、本場の魔法使いなんかに負けないってところ見せてあげる!! 錦さん、 fix01 の氷結魔法11.mdl っていうファイル開いて」
「んなのないぞ、凍結魔法17.mdl ならあるが」
「それでいいや」
「いいのかー??」
訝しげつつもダブルクリックする。
「環境解析開始、ファイル a.log に保存、パラメーター設定、読み込み a.log 」
音声認識で錦のモニターのひとつとジャージのゴーグルの中の画面が動いていく。
「純粋魔法組立開始、軌道投影図確認、はい始めるからみんな離れて!」
装甲多脚を囲む接近警戒線が広がり、シーバリウは警告音から逃げるように距離を取る。
「エルメティアナス散布、ステッキを開始位置へ」
装甲多脚の噴出口から空気が吹き出す。
『これは……なるほど、エーテルの濃度をこれで調節しているんですね……』
右腕が持つ金属の棒、よく見るとその先に違う色の石が取り付けられたステッキが持ち上がる。
「録音開始、玄武の力を威として、バケツの水を凍らせよ! 録音終了、コロナの水、噴出及び着火!」
先ほどとは別の噴出口から霧が吹き出し、そしてそれが瞬く。モニターに映し出された図と同様の軌跡が空間に描かれる。
動き出す右腕。
ピシッ!
バケツの中の水が、音を立てて凍った。