「凍った、ようですね」
シーバリウが素直に驚く。
ピシッ!
バケツの中の水が、さらに凍る。
「?」
ピシッ、パキャッ。
立て続けに鳴る音は、止まることなく、少しずつ頻繁になり、
ビキッ
バケツから氷の刃が飛び出る。
「! 危険です、皆さん離れてくだ」
がきょがきょがきょずん。
離れる間もなく、装甲多脚の前足がバケツを踏み抜いた。
『エルメティアナス吸引、みんな耳塞いで』
「?」
『塞ぐ!!』
「はっ、はい!」
全員が塞ぐのを確認してから。
キー!!!!!!
耳を塞いでも聴き漏れてくる高音に全員の身の毛がよだつ。
高音が消える。
『純粋魔法キャンセル完了、周囲に残存傾向なし、みんなオッケー』
「全然オッケーじゃなーいっ!!」
紫恋のツッコミとは別に。
「……確かに、危険ですね」
「だからさ」
ハッチを開けてジャージが顔を出す。
「これからも週1くらいでこういうのやりたいんだけど。本物の魔法使いの指導の元、ちゃんとした魔法をこいつに使わせてやりたいから」
ぱんぱんと装甲を叩く。
「危険です」
「だから、なんだけど」
「……考えておきます」
これを使う事そのものに反対したかった。
でも。
「お願いね♪」
目は見えないけど、その口元はにっこりと笑っていた。
シーバリウが素直に驚く。
ピシッ!
バケツの中の水が、さらに凍る。
「?」
ピシッ、パキャッ。
立て続けに鳴る音は、止まることなく、少しずつ頻繁になり、
ビキッ
バケツから氷の刃が飛び出る。
「! 危険です、皆さん離れてくだ」
がきょがきょがきょずん。
離れる間もなく、装甲多脚の前足がバケツを踏み抜いた。
『エルメティアナス吸引、みんな耳塞いで』
「?」
『塞ぐ!!』
「はっ、はい!」
全員が塞ぐのを確認してから。
キー!!!!!!
耳を塞いでも聴き漏れてくる高音に全員の身の毛がよだつ。
高音が消える。
『純粋魔法キャンセル完了、周囲に残存傾向なし、みんなオッケー』
「全然オッケーじゃなーいっ!!」
紫恋のツッコミとは別に。
「……確かに、危険ですね」
「だからさ」
ハッチを開けてジャージが顔を出す。
「これからも週1くらいでこういうのやりたいんだけど。本物の魔法使いの指導の元、ちゃんとした魔法をこいつに使わせてやりたいから」
ぱんぱんと装甲を叩く。
「危険です」
「だから、なんだけど」
「……考えておきます」
これを使う事そのものに反対したかった。
でも。
「お願いね♪」
目は見えないけど、その口元はにっこりと笑っていた。