「そういえば」
と微妙に話題を変えて。
「うめさんと高士さんって、あまり……その……仲がよろしくないんですか?」
そっちかよ、と心の中でツッコミつつ、肩を並べて勉強するふたりは、確かにそれほど仲がいいようには見えない、というよりも、話しかけるうめに高士があまりのってこない。
「高士が口べたなだけ。それに、あたしとうめって小さい頃から一緒だったけど、高士はいつも男の子同士で遊んでて、あたし達とは遊ばなかったし」
それか、あたしだけと遊ぶか。
「幼なじみ、ということですか?」
「そ。あんたにもいるでしょ?」
いない。
「ええまぁ……」
「この辺は子供って少ないし、ここに引っ越ししてくる子供も少ないから、みんなそんな感じ。うめとは腐れ縁ってわけね……」
いつも一緒にいる、空気のような存在。
……って、熟年夫婦じゃあるまいし。
「だからうめさんと紫恋さんって、仲がいいんですね」
「仲がいいっていうか、夫婦漫才っていうか」
「メオトマンザイ?」
シーバリウが目をぱちくりさせる。
「んー、うめがボケであたしがツッコミ、いや逆か?」
「そういえば先ほどもぼけと言ってましたよね」
「そう。漫才用語。わざとバカなこと言うのがボケ、それを指摘するのがツッコミ」
「???」
「この消しゴム」
ひょいと消しゴムを取る。
「これ100万円もしたんやでー」
何か言いそうなシーバリウを制して。
「今のがボケ、ね」
シーバリウの顔が一瞬待った後「ぴぴーん」と理解しうんうんとうなずく。
「で、そこで『なんでやねん』って言うのがツッコミ」
「確かにうめさんと紫恋さん、そういうこといつも言ってますもんね」
「じゃああんたボケやんなさい、しゃくだけどあんたのボケとしての実力は認めてるから」
「ボケの実力……」
………………はっ!
「僕はボケの期末テスト100点ですから!」
「んなもんあるかい!」
「って何漫才やってんのよ二人ともー!!」
と微妙に話題を変えて。
「うめさんと高士さんって、あまり……その……仲がよろしくないんですか?」
そっちかよ、と心の中でツッコミつつ、肩を並べて勉強するふたりは、確かにそれほど仲がいいようには見えない、というよりも、話しかけるうめに高士があまりのってこない。
「高士が口べたなだけ。それに、あたしとうめって小さい頃から一緒だったけど、高士はいつも男の子同士で遊んでて、あたし達とは遊ばなかったし」
それか、あたしだけと遊ぶか。
「幼なじみ、ということですか?」
「そ。あんたにもいるでしょ?」
いない。
「ええまぁ……」
「この辺は子供って少ないし、ここに引っ越ししてくる子供も少ないから、みんなそんな感じ。うめとは腐れ縁ってわけね……」
いつも一緒にいる、空気のような存在。
……って、熟年夫婦じゃあるまいし。
「だからうめさんと紫恋さんって、仲がいいんですね」
「仲がいいっていうか、夫婦漫才っていうか」
「メオトマンザイ?」
シーバリウが目をぱちくりさせる。
「んー、うめがボケであたしがツッコミ、いや逆か?」
「そういえば先ほどもぼけと言ってましたよね」
「そう。漫才用語。わざとバカなこと言うのがボケ、それを指摘するのがツッコミ」
「???」
「この消しゴム」
ひょいと消しゴムを取る。
「これ100万円もしたんやでー」
何か言いそうなシーバリウを制して。
「今のがボケ、ね」
シーバリウの顔が一瞬待った後「ぴぴーん」と理解しうんうんとうなずく。
「で、そこで『なんでやねん』って言うのがツッコミ」
「確かにうめさんと紫恋さん、そういうこといつも言ってますもんね」
「じゃああんたボケやんなさい、しゃくだけどあんたのボケとしての実力は認めてるから」
「ボケの実力……」
………………はっ!
「僕はボケの期末テスト100点ですから!」
「んなもんあるかい!」
「って何漫才やってんのよ二人ともー!!」