シーバリウの病室に戻ってからも、話題は続いていた。
「そうねー、嫌いじゃないし、むしろ好きだけど、恋愛感情はない、セフレみたいな?」
「一回しかしてないくせに」
「しかもほとんど無理矢理だしねー。そういえばあの力の事だけど、母さんも持ってるんだって」
「家系ってこと?」
「高士にはないから女系遺伝みたい。でもあの力を封印する宝石っていうのがあって、それを身に着けてれば周りに害はないんだって。なんでそういうこと早く言わないかなぁ」
「稀法石かな……それって副作用あるんじゃないの?」
「副作用? そういえば、お母さんちょっと消極的だったけど」
「結果的に魔法力を増強させるとか、外したときに反動が現れるとか」
「あーっ!!」
紫恋がいきなり大声を上げる。
「な、なに?」
「お祭りの夜! そっか、そういうことだったんだ」
「何が?」
「あの時、王子の稀法石、あのネックレス掛けてたのよ。でね、押し倒す直前にそれを外したんだった」
「魔法を防ぐ稀法石……それが引き金だったんだ」
「……あー、そっかあの時も……やばー、外したときに性格変わっちゃうんじゃちょっとまずいって」
「お母さんはどうしてるの?」
「コントロールできてるみたい。ってゆーか、お母さんの愛想の良さとかってその力らしいし」
「え、じゃあいつの間にかチャーム掛けられてたの? それはまずいんじゃない?」
「だよねぇ。まぁ美人だから本当にそれだけじゃないんだろうけど……」
「……あんたはどうなの?」
「……それ考えると鬱になる……その宝石付けてうめに会ったら愛想悪くなったりして」
「あー」
「いや今のはフォローかツッコむかして」
「……そういえばうめは、結局どうするって?」
「それはさっき決めたみたい」
紫恋が携帯を見せる。空間に投影されたメールには「APになる!」と書かれていた。
「また急に決めたね」
「だって方針決めないと右足をギプスにすらできないから、そうしないと明日」
「あー……うめは結局、シーバリウのことどう思ってるの?」
「それ、訊いてない。わざとだけど」
「ちょっと訊きにくいよね……」
「話し始めれば多分気にならないんだけど、でもあの子変だからなー、何も考えずに訊いてきたりしそう」
「何を?」
「太かったかとか黒かったかとか長かったかとか」
「!」
「そうねー、嫌いじゃないし、むしろ好きだけど、恋愛感情はない、セフレみたいな?」
「一回しかしてないくせに」
「しかもほとんど無理矢理だしねー。そういえばあの力の事だけど、母さんも持ってるんだって」
「家系ってこと?」
「高士にはないから女系遺伝みたい。でもあの力を封印する宝石っていうのがあって、それを身に着けてれば周りに害はないんだって。なんでそういうこと早く言わないかなぁ」
「稀法石かな……それって副作用あるんじゃないの?」
「副作用? そういえば、お母さんちょっと消極的だったけど」
「結果的に魔法力を増強させるとか、外したときに反動が現れるとか」
「あーっ!!」
紫恋がいきなり大声を上げる。
「な、なに?」
「お祭りの夜! そっか、そういうことだったんだ」
「何が?」
「あの時、王子の稀法石、あのネックレス掛けてたのよ。でね、押し倒す直前にそれを外したんだった」
「魔法を防ぐ稀法石……それが引き金だったんだ」
「……あー、そっかあの時も……やばー、外したときに性格変わっちゃうんじゃちょっとまずいって」
「お母さんはどうしてるの?」
「コントロールできてるみたい。ってゆーか、お母さんの愛想の良さとかってその力らしいし」
「え、じゃあいつの間にかチャーム掛けられてたの? それはまずいんじゃない?」
「だよねぇ。まぁ美人だから本当にそれだけじゃないんだろうけど……」
「……あんたはどうなの?」
「……それ考えると鬱になる……その宝石付けてうめに会ったら愛想悪くなったりして」
「あー」
「いや今のはフォローかツッコむかして」
「……そういえばうめは、結局どうするって?」
「それはさっき決めたみたい」
紫恋が携帯を見せる。空間に投影されたメールには「APになる!」と書かれていた。
「また急に決めたね」
「だって方針決めないと右足をギプスにすらできないから、そうしないと明日」
「あー……うめは結局、シーバリウのことどう思ってるの?」
「それ、訊いてない。わざとだけど」
「ちょっと訊きにくいよね……」
「話し始めれば多分気にならないんだけど、でもあの子変だからなー、何も考えずに訊いてきたりしそう」
「何を?」
「太かったかとか黒かったかとか長かったかとか」
「!」