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Machician - 第8話 アイとコイと (21)
うめさん、大丈夫かな」
はこねさんが一緒なら大丈夫でしょ」
 うめはこねに代わって、シーバリウジャージはゆっくりと食器を片付けていた。その隅で、神主が、いつものように酒を片手に話していた。
「ねぇ、シーバリウ
「はい」
 ジャージは重い食器を置いてから、シーバリウの方へと向く。
「私を、シーバリウの片腕として使って欲しいんだけど」
「片腕……?」
「私は魔法にも詳しいし、HACにもコネがある。まだ神主さんや紫恋にはそういうのは難しいかもしれないから」
「そう言って頂けると助かります」
『でも』
 と、シーバリウジャージの声がハモる。
「……言うと思った」
「あ……」
シーバリウは、みんなのことが心配なんだよね」
「はい」
 その視線は、届くことのない待逢神社へと向けられる。
うめさんも、紫恋さんも、はこねさんも、むらさきさんも、高士さんも」
 そして視線を変えて。
神主さんも、さんも、僕にとってとても大切な人です」
「じゃ」
 ジャージは、シーバリウの左側に回って、その左手を握る。
「私もシーバリウと一緒に、みんなを助ける」
ジャージ……さん?」
 シーバリウは、横に並ぶジャージを見る。少し下の、ゴーグル越しの表情を、見ようとする。
「私の事心配してくれるの、うれしいよ。でも、私はシーバリウ側にいたい。時々」
 ジャージは強く、手を握る。
シーバリウって、悲しい笑顔見せるでしょ、あれが心配なの」
「悲しい笑顔……」
 確かに、見せていたかもしれない。
 でも、見せてはいけないものだったのに。
「その笑顔、私には見せてくれてる、ってうぬぼれていい?」
「え?」
「気付いてたの、私だけなのかな、って。ちょっとアレだけど」
「……」
 ああ、そうだったんだ……。
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