「うめさん、大丈夫かな」
「はこねさんが一緒なら大丈夫でしょ」
うめやはこねに代わって、シーバリウとジャージはゆっくりと食器を片付けていた。その隅で、神主と錦が、いつものように酒を片手に話していた。
「ねぇ、シーバリウ」
「はい」
ジャージは重い食器を置いてから、シーバリウの方へと向く。
「私を、シーバリウの片腕として使って欲しいんだけど」
「片腕……?」
「私は魔法にも詳しいし、HACにもコネがある。まだ神主さんや紫恋にはそういうのは難しいかもしれないから」
「そう言って頂けると助かります」
『でも』
と、シーバリウとジャージの声がハモる。
「……言うと思った」
「あ……」
「シーバリウは、みんなのことが心配なんだよね」
「はい」
その視線は、届くことのない待逢神社へと向けられる。
「うめさんも、紫恋さんも、はこねさんも、むらさきさんも、高士さんも」
そして視線を変えて。
「神主さんも、錦さんも、僕にとってとても大切な人です」
「じゃ」
ジャージは、シーバリウの左側に回って、その左手を握る。
「私もシーバリウと一緒に、みんなを助ける」
「ジャージ……さん?」
シーバリウは、横に並ぶジャージを見る。少し下の、ゴーグル越しの表情を、見ようとする。
「私の事心配してくれるの、うれしいよ。でも、私はシーバリウ側にいたい。時々」
ジャージは強く、手を握る。
「シーバリウって、悲しい笑顔見せるでしょ、あれが心配なの」
「悲しい笑顔……」
確かに、見せていたかもしれない。
でも、見せてはいけないものだったのに。
「その笑顔、私には見せてくれてる、ってうぬぼれていい?」
「え?」
「気付いてたの、私だけなのかな、って。ちょっとアレだけど」
「……」
ああ、そうだったんだ……。
「はこねさんが一緒なら大丈夫でしょ」
うめやはこねに代わって、シーバリウとジャージはゆっくりと食器を片付けていた。その隅で、神主と錦が、いつものように酒を片手に話していた。
「ねぇ、シーバリウ」
「はい」
ジャージは重い食器を置いてから、シーバリウの方へと向く。
「私を、シーバリウの片腕として使って欲しいんだけど」
「片腕……?」
「私は魔法にも詳しいし、HACにもコネがある。まだ神主さんや紫恋にはそういうのは難しいかもしれないから」
「そう言って頂けると助かります」
『でも』
と、シーバリウとジャージの声がハモる。
「……言うと思った」
「あ……」
「シーバリウは、みんなのことが心配なんだよね」
「はい」
その視線は、届くことのない待逢神社へと向けられる。
「うめさんも、紫恋さんも、はこねさんも、むらさきさんも、高士さんも」
そして視線を変えて。
「神主さんも、錦さんも、僕にとってとても大切な人です」
「じゃ」
ジャージは、シーバリウの左側に回って、その左手を握る。
「私もシーバリウと一緒に、みんなを助ける」
「ジャージ……さん?」
シーバリウは、横に並ぶジャージを見る。少し下の、ゴーグル越しの表情を、見ようとする。
「私の事心配してくれるの、うれしいよ。でも、私はシーバリウ側にいたい。時々」
ジャージは強く、手を握る。
「シーバリウって、悲しい笑顔見せるでしょ、あれが心配なの」
「悲しい笑顔……」
確かに、見せていたかもしれない。
でも、見せてはいけないものだったのに。
「その笑顔、私には見せてくれてる、ってうぬぼれていい?」
「え?」
「気付いてたの、私だけなのかな、って。ちょっとアレだけど」
「……」
ああ、そうだったんだ……。