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Machician - 第8話 アイとコイと (22)
「僕は、みんなの力になりたいと思っています」
「うん」
「でも……神主さんに言われました。僕は、力にならなくてもいいんだって」
「うん」
「僕は、皆さんを助けたい、そう思うのに理由はなくて」
「うん」
「だから、がんばらなくていいっていう理由が、ちょっとわからなくて」
「うん」
「でも僕、そういえば、悲しい顔をしてたのかもしれません」
「うん」
「認めたくないんですけど、理由がないからこそ、本当にそうしたいのかなって」
「うん」
「でも、やっぱり、皆さんの役に立ちたいんです」
「うん」
「心の中できっとそう思ってる、それは確信しているんです」
「うん」
「でも、その気持ちが、時々揺らぐんです」
「うん」
「理由がないから、揺らぐんです」
「うん」
ジャージさん」
 ぎゅっと、手を握る。
 ジャージの暖かい手を、強く握る。
「この手を握っていたら、揺らがないような気がします」
「うん」
「僕はあの石人をなんとかしたい」
「うん」
「手伝ってください」
「うん」
「僕が忘れそうになったら、思い出させてください」
「うん」
ジャージさんに迷惑を掛けるかもしれません」
「うん」
「また、悲しい顔を見せてしまうかもしれません」
「うん」
「くじけそうになってしまうかもしれません」
「うん」
「それでも」
 ジャージは、強く手を握り返した。
「私はシーバリウの、側にいるよ」
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