葉を紙で巻きフィルターを付けた物。
火を点け、煙を口でくゆらせる嗜好品。基本的に「煙草を吸う」と表現する。たまに「煙草を飲む」とも言う。
　
煙草そのものの効用はコーヒー等に比べそれほど高くない。
むしろ、煙草は社会的効用が高い。
分煙化によりほとんどの職場で喫煙所が設けられている。喫煙所は「真の会議室」と呼ばれ、密室による議事録の残らない濃密な談義が行われる。年齢が高くなるに連れて喫煙率も高くなるため、権力のある人間が重要な決定を下す事も多い。これはしばしばトラブルの原因となるが、現状では黙認されており、トラブル回避のために「会議に参加する」事も多い。非喫煙者の中には、会議のために喫煙所に行く者もいるほどである。
また、一定時間毎に喫煙のため席を立つことが黙認されており、公式に休息を取る手段としても利用される。
　
PC等の精密機器にとって煙草の煙は故障の原因となるため、これらの近くで煙草を吸ってはならない。
現在は喫煙所での喫煙がほとんどのためこの問題は少ないが、喫煙所によっては排気能力が足らずに煙が周りの部屋へと回る可能性がある。特に、喫煙所はフロアの端に設けられる事が多く、同じく端にあることの多いサーバー室等に煙が入らないよう気を付ける必要がある。
　
煙草を吸うことにより癌のリスクが増す。また、1フロアに2、3人の割合で肺に穴が空く。
だが、依存性があるためやめるのは難しい。依存症は禁煙外来によって克服できたとしても、前述した社会的効能を捨てることが困難な場合も多い。
そもそも、残業時間月100時間以上が一般的なこの業界において、煙草を吸う事による身体的リスクを考慮することにどれだけ意味があるのか、という疑問もある。
禁煙するということは、煙草を吸うのをやめるということではなく、自分の職業を、職場を、生活を、そして将来を見直すということだろう。

「事件は会議室で起きているんじゃない、喫煙室で起きているんだ！！」